こんにちは。
横浜市港北区の歯科医院 眞美デンタルオフィスです。
こちらのブログでは脳歯科や東洋医学などの話題を書いています。
当院では通常の歯科治療と共に、東洋医学や脳歯科などのホリスティックな治療を取り入れて、患者様に最適な治療を選択するようにしています。
50代の女性の患者様が数日前から舌の縁が燃えるように痛くて夜も寝られないとの訴えで来院されました。
お口の中を拝見しましたが、舌の表面に傷や腫れ、赤みもありません。
歯に尖ったところがあるのかと精査しましたが、該当する場所もありませんでした。
食事は痛みもなく摂れるとのことで、何もしていない時に一番痛みを感じるとのことでした。
舌痛症という疾患があります。
以下、日本口腔外科学会のホームページからの抜粋です。
舌痛症(ぜっつうしょう)
舌に炎症や潰瘍などの明らかな病変がなく、その色調や機能も正常ですが、患者が舌に慢性的なひりひり感、ぴりぴり感、灼熱感(しゃくねつかん)などの痛みを訴える疾患です。
(中略)
中高年の女性に多く、食事中や何かに熱中している時には痛みを感じないことが多いのが特徴で、歯科心身症の代表的な疾患です。
引用以上
この症状に当てはまるので、原因不明の舌痛症と診断しました。
舌痛症にはこの他にもカンジダや口腔乾燥など明らかな原因があるものも含まれ、原因が明らかでないものと区別されます。
舌痛症は長引くと痛みが数ヶ月続き、御本人にとっては仕事に集中できないなど辛い日々になります。
しかし、一般的に決定的な治療法はなく、上記の記述にもあるように中枢の神経障害性疼痛、心因性の要素と考えることが主流となっています。
日常生活のストレスや疲労、体調不良などが引き金になっているということです。
しかし、この患者様には多少の忙しさはあったものの、大きな精神的負担があったという自覚はないとのことでした。
舌痛症の治療に用いられる薬としては抗うつ剤を処方されることもありますが、いずれにしても脳などの中枢に誤作動が起こっているのは間違いありません。
そこで当院では脳歯科の治療で対応してみることになりました。
Oリングテストで舌の痛みと関連している箇所を特定すると、下の歯の奥歯内側と前歯の内側に反応が出ました。
下の奥歯は金属冠が被っていましたが、適合も良く荒れた表面もありません。
前歯は多少の並びの乱れはありますが尖っていることもなく歯石もついていません。
本来なら何ら問題は無い状態です。
Oリングテストで更に関連箇所を狭い範囲に絞ると
2、3mmの範囲になりましたので、そこを研磨用のシリコンで磨くと舌の痛みはほぼ消失したとおっしゃったのでそれで終了としました。
後日メンテナンスにいらした時には完全に消失したとのことで、痛みが長引くことは避けられ喜んでいただきました。
この方の場合はこのようにすぐに痛みが引きましたが、他のケースでは漢方薬服用と脳歯科の治療の併用
、または脳歯科と鍼灸の併用などで1ヶ月くらいで消失した方もいらっしゃいます。
いずれも脳歯科治療は痛みの軽減が早くみられるように感じます。
舌痛症は日本人女性の割合が高く、特に閉経後の女性は発症頻度が高くなります。
そしてご本人は原因となるようなことを自覚されていなくても痛みが生じ、悪性の腫瘍ではないか?との不安により更に症状が悪化することもあります。
悪性腫瘍の不安が取れないときは大きな病院の歯科口腔外科をご紹介も選択肢です。
女性の不調の中ではあまりクローズアップされない疾患ではありますが、閉経後の女性の発症率は2割弱とも言われていますので、頭の片隅に置いていただき不安が増大する前に歯科を受診していただけたらと思います。
眞美デンタルオフィス
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