Dr.マミの歯のブログ

脳歯科と未病

2023年9月7日 (木)

こんにちは。
 
 

横浜市港北区の歯科医院 眞美デンタルオフィスです。

 
 

こちらのブログでは脳歯科や東洋医学などの話題を書いています。
 
 
 
 
当院では通常の歯科治療と共に、東洋医学や脳歯科などのホリスティックな治療を取り入れて、患者様に最適な治療を選択するようにしています。
 
 
 
 

本日は未病のお話です。
 
 
未病とは?
 
 
日本未病学会では、
「自覚症状はないが検査では異常がある状態」と「自覚症状はあるが検査では異常がない状態」を合わせて「未病」としています。

そして「病気」とは交叉部位である「自覚症状もあるが検査でも異常がある状態」としています。
(日本未病学会HP)より
 
 
 
 
病気の一步手前の状態ですね。
 
この未病の段階で適切な対応をすることで大病を防ぐことができます。
 
 
当院のある神奈川県では未病対策に県をあげて力を入れており、「未病対策宣言」に基づくME-BYOプロジェクトとして情報発信、アプリのリリースなどを行っています。
この取り組みで健康寿命を伸延することが目的です。
 
 
 
 
私も今回改めて県の作った未病改善ナビサイトを見たのですが、医療のみならず各分野からの取り組みがなされていて驚きました。
神奈川県民でご興味のある方ははぜひ1度ご覧になってみて下さい。
 
 

https://me-byokaizen.pref.kanagawa.jp/
 
 
 
 
私はかねてよりお口の中の変化が体より先に不調を知らせてくれると考えていましたので、15年ほど前から患者様がメンテナンスにいらした時に舌の性状や唾液の量、口内炎などをチェックし記録するようにしています。
 
 
変化があれば体調などを伺い、こんな変化をしているので少しバランスが崩れているかもしれませんということをお伝えしています。
それにより患者様が意識して休息を取ったり、睡眠時間を増やしてくだされば病気の発症に至らず回復することにお役に立てるかと思っています。
 
 
 
 
それに加えて最近気づいたことがあります。
 
 
脳歯科の治療をしていて立て続けに未病を意識することがありました。
 
 
 
 
最初は20代のスポーツ選手の方でした。
 
 
肩や腕、手までに違和感があるとのことでいらしたのですが、ここ1週間で炎天下、猛暑の中で何回か試合をして、大車輪の活躍だったようです。
 
 
脳歯科はその身体の不調が口腔内と関係があるかどうかを調べることが大前提となっています。
 
 
口と関係がないのであればそれは歯科が関与することではありませんので、治療をしないこともあります。
 
 
この方の場合は口腔との関連がОリングテストで示されたので、全体の調整の後にお口の中をチェックしました。
 
 
 
 
すると内心えっ?と思うぐらいに舌が浮腫んでいて、舌の両端には歯の圧痕がくっきりとついていました。
 
 

IMG_2352

 
 
 
 

明らかに水滞の状態です。
隠れ熱中症だったかなと思われます。
 
 
大量の発汗をし、熱中症予防に大量の水分を摂取したものの、その代謝サイクルが上手くいかなくなっていたようです。
 
 
 
 
脳歯科では歯が口の中の粘膜を刺激して、脳に誤作動を起こしている部位を改善するのが基本的な考え方ですが、このようにお口の中全体が著しく浮腫んでいるような状態では、その箇所がかなり増えていると推測されます。
 
 
そこで水滞の状態も改善するために、漢方薬の服用と脳歯科治療を並行して行うこととしました。
 
 
御本人は熱中症のような症状は全く自覚していませんでしたが、身体全体の動きも影響を受けていると思われます。
 
 
そのような中でまたトレーニングを積めば、怪我や体調不良、フォームの崩れなど色々な弊害も出てきそうなので、漢方薬の服用もちゃんとしていただくようにお話をしました。 
 
 
 
 

次の方は特に悪い所はないけれど、大切なイベントがあるので身体を整えておきたいということで脳歯科治療のために来院されました。 
 
 
この方は1年半ほど前、五十肩で腕が上がらなくなった時に脳歯科治療で運動制限がなくなり肩が上がるようになられた患者様です。
 
 
 
 
「どこも悪くはないんだけど〜」とおっしゃってましたが実際検査をすると、やはりまた肩の動きに軽度の硬さと膝に若干の曲げにくさがありました。
 
 
 
 
少しの口腔内の調整でそれらは改善され、万全の備えでイベントができると笑顔でお帰りになりました。
 
 
あのまま放置してイベントで動き回ると、また肩や膝に不調が出てきてしまったと思われます。
 
 
このようにたまにチェックを受けたらいいのね!
とおっしゃっていましたが、確かにそのような定期チェックと、小さな変化のうちに元に戻すのは未病対策ということなると思います。
 
 
 
 
私も今までは脳歯科治療で患者様のお困りの状態を改善するという意識が強く、未病対策として重きを置いて考えていなかったように思います。

本当は治療よりも未病対策が大事なので、これからはそのような視点でも脳歯科や東洋医学的治療を行っていこうと思います。

脳歯科の初診は一般の歯科治療の場合とは異なり、2時間のご予約時間をお取りします。

 

このためご予約の際には必ず脳歯科希望の旨をお伝えいただき、時間を確保させていただけますようお願い申し上げます。

 

 

眞美デンタルオフィス

 

https://www.mamidentaloffice.jp/braindentistry/

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夏バテと漢方薬、食の養生

2023年8月31日 (木)

こんにちは。
 
 

横浜市港北区の歯科医院 眞美デンタルオフィスです。

 
 

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前回に引き続き、高校野球の話題で恐縮ですが眞美デンタルオフィスの地元にある慶應義塾高校が甲子園で優勝しました!
 
 
日吉の街は優勝の喜びに沸いています。
 
 
 
 

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ちょうど夏休み期間でもあり、度々TVで慶応をはじめとした試合を観戦していました。
 
 
今年から熱中症対策としてクーリングタイムが設けられて、10分間で体温を下げたり水分補給をすることができていました。
 
 
 
 
それにしても炎天下、緊張の中で試合をするのはどれだけ体力を消耗することか、老婆心ながら心配しつつ、試合の行方を見ていました。
 
 
応援団の方たちも同じですね。炎天下で楽器を演奏したり、声を出したり、単に座っているだけでも大変なことです。
 
 
ちなみに私は以前、甲子園の観戦に行って軽い熱中症にかかってしまい、頭痛が辛かった覚えがあります。気をつけて水分はたくさん取っていたのですが。
 
 
幸いクーラーの効いたお店に入り、冷たいものを飲んで、すぐ回復しましたが、当時は今ほど熱中症の認識が薄く、思い起こせば熱中症だったのねという感じです。
 
 
 
 
普通に生活していても、この気温では熱中症も夏バテも隣り合わせという状態だと思います。 
 
 
高温で湿気でムシムシした中で体温も高めになり、体力が消耗します。

このような時は舌が赤くなります。
 
 
そして、熱が体内にこもった夏バテの薬としては清暑益気湯が用いられます。
 
 
暑さで熱が身体にこもるかと思えば、クーラーの中に1日中いるとからだが冷えて循環が悪くなり倦怠感を覚えることもありますね。
 
 
いわゆるクーラー病のように冷えによる不調が起こります。
 
 
 
 

この時は舌が白っぽくむくんでいることが多いです。
冷えた飲みものをガブ飲みし、お素麺や酢の物、サラダなどなど、冷たい食べ物を食べたりしがちです。
 
 
 
 
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 身体の中からの冷えも不調の原因です。冷えた飲料や冷たい食事ばかりでは胃腸の働きが低下します。
補中益気湯が有効かと思われます。
 
 
 
 
食事の面で言えば、

「脾は湿を嫌う」という言葉が養生訓に書かれています。
 
 
養生訓は1712年に儒学者である貝原益軒によって書かれた健康に関する本です。
脾=内臓は水分が多い状態を嫌うと述べています。
 
 
ましてや冷たいものばかりですと、想像しただけでもお腹を壊しそうですよね?
 
 
なるべく温かいものも意識して取るようにしたいものです。
 
 
 
 

私はお昼や夜は暑さに負けて、温かいものも食べたくないので、朝に温かいものを取るようにしています。
 
 
 
 
まだまだ残暑というより、猛暑という日が続くようです。
今年は例年にも増して暑い日が多く、長く厳しい夏になりそうです。
 
 
 
 
体調が悪くなる前の予防としても漢方薬、食の見直しがこの季節を乗り切るコツではないかと思います。

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顎関節症に漢方薬?〜葛根湯

2022年12月8日 (木)

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今回は脳歯科から少し離れて漢方薬のお話です。

漢方薬とは、植物、動物、鉱物など、自然のものを原料として作られた薬です。

それらを長い歴史の中で組み合わせ、配合の割合を確立したものが個々の薬として現在使われています。

一般によく知られた薬として葛根湯があります。

葛根湯は風邪の初期に効く薬として知っている方も多いのではないでしょうか?

 

葛根湯というそのものの名称でも販売されていますし、風邪薬の中に入っていることもあります。

 

第一三共ヘルスケアより販売されているカコナール®はTVCMでも流れており、服用した方もいらっしゃるかと思います。

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第一三共ヘルスケアホームページより

液体タイプで、顆粒より飲みやすいように作られているそうです。

 

葛根湯はいくつかの生薬が配合されてできた薬です。

 

葛根

大棗

麻黄

甘草

桂皮

芍薬

生姜

けっこう種類が多いですね。聞き慣れないものが多いかもしれませんが、生姜、桂皮(シナモンに近い)などは何となく匂いや味が想像できるかもしれません。

それぞれ発汗、鎮静、緊張緩和 血行促進などの生薬の特徴を組み合わせて効果が出るようになっています。

風邪の鼻水、悪寒、筋肉の痛みなど症状が出て早い時期に服用すると効果的です。

 

そして、この葛根湯は歯科では顎関節症に対しての漢方薬としても処方します。

風邪薬が漢方薬??と意外に思われるかもしれません。

しかし効能として、血行促進や鎮痛などがあり、顎関節症に伴う側頭筋や咬筋という噛むことに使う筋肉の緊張を取ったり痛みの軽減に有効です。

 

当院では顎関節症の場合、レーザー、脳歯科、マウスピースなどの治療をしますが、比較的体力があり、他はなんでもないが、とにかく顎だけ痛いという方に対して

 

激しい急性の時は西洋薬の鎮痛剤の即効性を選択しますが、比較的体力のある方で長引くような時、ご希望を伺って葛根湯に切り替えることもあります。

 

 

 

他の漢方薬も口内炎、口の渇き、舌痛症、歯周病などに対して処方をします。

歯科にも保険適用で出すことのできる漢方薬があります。

臨床での感想ですが、薬が身体に良く適合した場合、には本当に良い結果が出ます。

患者様の方から継続して服用したいとご希望されることも珍しくありません。

 

 

 

 

 

 

 

体力低下や精神的緊張などの状態により、いくつかの選択肢がありますので、漢方薬処方をご希望の方はどうぞご相談下さい。

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