こんにちは。
横浜市港北区の歯科医院 眞美デンタルオフィスです。
こちらのブログでは脳歯科や東洋医学などの話題を書いています。
当院では通常の歯科治療と共に、東洋医学や脳歯科などのホリスティックな治療を取り入れて、患者様に最適な治療を選択するようにしています。
今日は食いしばり、噛み締めを脳歯科的にはどう考えるか?というお話です.
「夜中に食いしばって起きたら顎が痛かったり疲れて困っています。眠りも浅いような気がして…頭痛や肩こりにも悩まされています。歯も欠けてしまうし何とかならないでしょうか?」
という女性の患者様がいらっしゃいました。
このような状態に対して
食い縛り・噛み締め、歯ぎしりはストレスと関係しているので、なるべくお風呂やアロマなどリラックスタイムを過ごしてから寝ましょう。
忙しくてイライラしていると食いしばりや歯ぎしりは増えます。
ナイトガード(マウスピース)を装着することで歯や歯肉、顎の筋肉にかかる力を軽くすることができます。
という答えは正解の1つだと思います。
でもいくら疲れても、イライラしても全員が食いしばり・噛み締めや歯ぎしりをするわけではありませんね。
おそらくそのような状況になった時に歯ぎしりを誘うプラスアルファの要因があるはずです。
マウスピースは身体にかかる力を軽くすることに有効ですが、実際には噛み締め・食いしばりをしていることに変わりはありません。
人間は安静位空隙(あんせいいくうげき)と言って何も口を使っていない時には上下の歯は離れていて噛み合うことはなく、隙間があります。それが生理的な状態です。
食べてもいない、意識もない就寝中にすごい力で歯を合わせているのは、かなり無理がかかっていると思います。
ではこれを根本的に解決するには?
脳歯科的に考えると、本来は身体は安静位空隙を取りたいのに何らかの原因でそれを妨げられているということです。
つまり上下の歯を離した顎の位置では、どこかで身体が不快と感じる状態になる、それはどこかをOリングで見つけていきます。
口を離した状態と噛み締めた状態では
・頬の内側と歯の接触状態
・舌の縁と歯の接触状態
・唇の内側と歯の接触状態
が違います。
特に噛み締めていると、
– 奥歯の周囲では頬の内側の粘膜は歯の側面から離れます。
– 舌は下の歯の内側に当たる面積が小さくなります。
– 唇の内側の粘膜は前歯の外側の面から離れます。
上下の歯を離した状態ではどこかで歯が粘膜と接触して刺激を与え不快を感じてしまう(ご自身では気づかないくらいの弱い感覚)ために、噛み締めてその不快な部分に刺激が加わらないように無意識に避けた結果が噛み締めであると考えます。
ご本人も気づいていない刺激を与える部位や原因をOリングで特定して僅かな調整を加えることで、安静位空隙を取りやすくすることを目指して脳歯科の治療を行います。
この患者様からは食いしばりが減った。
途中で目が覚めなくなった。
頭痛や肩こりがあまり気にならなく楽になった。
という感想をいただきました。
(結果に個人差はあり、この方のように一回では大きく変化を実感されない場合もあります。)
食いしばり・噛み締め、歯ぎしりに悩まれている方1つの解決策となると思います。
眞美デンタルオフィス
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今回は脳歯科から少し離れて漢方薬のお話です。
漢方薬とは、植物、動物、鉱物など、自然のものを原料として作られた薬です。
それらを長い歴史の中で組み合わせ、配合の割合を確立したものが個々の薬として現在使われています。
一般によく知られた薬として葛根湯があります。
葛根湯は風邪の初期に効く薬として知っている方も多いのではないでしょうか?
葛根湯というそのものの名称でも販売されていますし、風邪薬の中に入っていることもあります。
第一三共ヘルスケアより販売されているカコナール®はTVCMでも流れており、服用した方もいらっしゃるかと思います。
第一三共ヘルスケアホームページより
液体タイプで、顆粒より飲みやすいように作られているそうです。
葛根湯はいくつかの生薬が配合されてできた薬です。
葛根
大棗
麻黄
甘草
桂皮
芍薬
生姜
けっこう種類が多いですね。聞き慣れないものが多いかもしれませんが、生姜、桂皮(シナモンに近い)などは何となく匂いや味が想像できるかもしれません。
それぞれ発汗、鎮静、緊張緩和 血行促進などの生薬の特徴を組み合わせて効果が出るようになっています。
風邪の鼻水、悪寒、筋肉の痛みなど症状が出て早い時期に服用すると効果的です。
そして、この葛根湯は歯科では顎関節症に対しての漢方薬としても処方します。
風邪薬が漢方薬??と意外に思われるかもしれません。
しかし効能として、血行促進や鎮痛などがあり、顎関節症に伴う側頭筋や咬筋という噛むことに使う筋肉の緊張を取ったり痛みの軽減に有効です。
当院では顎関節症の場合、レーザー、脳歯科、マウスピースなどの治療をしますが、比較的体力があり、他はなんでもないが、とにかく顎だけ痛いという方に対して
激しい急性の時は西洋薬の鎮痛剤の即効性を選択しますが、比較的体力のある方で長引くような時、ご希望を伺って葛根湯に切り替えることもあります。
他の漢方薬も口内炎、口の渇き、舌痛症、歯周病などに対して処方をします。
歯科にも保険適用で出すことのできる漢方薬があります。
臨床での感想ですが、薬が身体に良く適合した場合、には本当に良い結果が出ます。
患者様の方から継続して服用したいとご希望されることも珍しくありません。
体力低下や精神的緊張などの状態により、いくつかの選択肢がありますので、漢方薬処方をご希望の方はどうぞご相談下さい。
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今日は肩が前に入ってしまう、いわゆる前肩・巻き肩のお話です。
歯科の治療は椅子を倒して水平に寝ていただくために、肩が私の目線のすぐ下にあります。
肩が完全に治療用の椅子の背もたれに着いている方もいらっしゃいますが、肩が椅子の表面から浮き上がっている方もいらっしゃいます。
立ち上がってドアに背をつけていただくとやはり肩が着きません。
ご本人も「私って前肩なんですよ、姿勢悪いんです。」
と、おっしゃいます。
肩が前に入ると胸郭が狭まり、呼吸が浅くなりがちです。
また首が前方に下がるので、首や肩の筋肉が緊張してコリや痛み、寝違えに繋がることが起こりやすくなります。
そしてそれに伴い、下顎も前に出がちなり、噛み合わせが変わってしまうこともあります。
こうやって考えると前肩(巻き肩)であることは良いことは1つもありませんね。
ご自身もそう思っていらっしゃるようで、「なるべく胸を張るように意識してるんですが、すぐに戻ってしまうんですよね。」という会話に100%近いくらい展開します。
いわゆる猫背というのも巻き肩ということになると思います。
日本人に猫背、巻き肩、前肩の人はどれくらいいるのかと検索してみました。
一説によると、日本人の8割は巻き肩、猫背、及びその予備軍ではないかという記事がありました。(東洋経済オンライ2019/04/27 小林 篤史 : 猫背矯正専門治療院V-Style代表より )
これはコロナ禍前の記事ですが、リモートワークが普及してパソコンと向かい合う機会が増えた今、ますます巻き肩、前肩、猫背の方の割合は増加しているのではないのでしょうか?
それで呼吸が浅くなったり、肩こり、首の痛み、頭痛などに悩まされている方、結果的に五十肩、四十肩で困っている方は多いと感じています。
胸を張ることを意識して過ごすことも大事ですが、なぜ肩が前に行ってしまうかの原因を取り除かない限り、楽になるのは難しいのではないかと思います。
背中の筋力がない場合もありますが、頭、首、肩、背中、腰のラインの歪みが原因であるならば、そこを調整しない限り胸を張ることが辛くて長続きはしません。
事実、五十肩、四十肩の方は皆さん肩の位置が前になり、肩は壁につきません。
肩をターゲットにして脳歯科の治療を行うと肩の位置も変わり、手が上がるようになれば背中は壁や背もたれにつくようになることが多いです。
肩がドアについていません
肩がドアの平面につくようになりました。
この写真の方も手が上がらないということで脳歯科治療を受けられました。
お口の中の調整は前歯、奥歯の側面の研磨と歯の縁の角を丸めました。
結果的に胸郭も開き、肩が壁につくようになりました。
それは顎の位置が変わり、続いて首との位置関係、肩と首の位置関係が変化するからです。
そして肩がちゃんと開くと呼吸も深くなったとおっしゃいます。
前肩、巻き肩、猫背は四十肩、五十肩の前兆でもあり、呼吸による酸素の取り込みも減少させています。
現状は痛みの伴わないない状態ですが、改善することでたくさんの「身体に良いこと」が起こるのではないかと思います。
結果に個人差はありますが、お口の中から改善できるかもしれません。
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こんにちは。
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今日は膝が痛くて正座が困難だった方のお話です。
膝の痛みで正座ができないというお悩みを聞くことがあります。
身近の方でもいらっしゃるのではないでしょうか?
私が正座が辛い方が多いんだなぁと実感したことがあります。
私は神社仏閣が好きで、その中でも特に私が好きなお寺は京都の中心部から外れた所にある静かなお寺です。見事な紅葉の名所でもあります。
毎年年に1〜2回参拝に伺って、施行時間が合えば心を落ち着けようと護摩焚きにも参加しています。
行き始めた15年位前は正座で約1時間ほど座るので、最後は足が痺れて結構辛く、すぐに立ち上がるのも危なくてヘロヘロになっていました。
そのうち、座椅子のようなものが用意され、必要な方は使用できるようになり、去年はとうとう椅子が並ぶようになっていました。
足の痺れとの闘いから解放され、読経と太鼓、火のはぜる音に集中できて、よりありがたく時間を過ごすことができました。
やはり最近は正座が難しい方が多いんだなぁと実感する変遷でした。
当院の患者様でも「正座はね〜」という方は結構いらっしゃいます。
先日五十肩で脳歯科治療を受けた方もそうでした。
肩のお話を聞いていたのですが実は膝も痛くて正座ができないとのこと。
両方一度には難しいかなと思ったので、まずは肩の運動制限に対して脳歯科の治療を行うことにしました。
肩をターゲットにした治療でしたが、脳歯科の治療の一環として膝の柔軟性や股関節の柔軟性は必ずチェックするので、膝が硬くなって曲げられないのはわかります。
試しにベッドの上で正座をしていただくと、やはりお尻が5センチほど浮いてしまいお痛みもあるとのこと。
しかしまずは予定通り、肩を上げるべく治療を進め、Oリングで影響があるところを探し、前歯と大臼歯の角を研磨しました。
肩に関しては思いの外早く結果が出て、やっと水平にしか上がらなかった腕が肩上70度ぐらいまで上がるようになりました。
最後の検査としてベッド上での柔軟性のチェックをすると膝も柔らかくなっていました。
再び正座をしていただくと、ふくらはぎとお尻はくっつくようになっていましたが、若干痛みはあるとのこと。
そこで急遽治療のターゲットを膝に移し、更にお口の中を調整すると痛みなく正座ができるようになりました。
肩の治療をすることで膝にも影響を及ぼして、全身が緩んで来ます。
実際にご自分の身体の変化を感じていただくことで、全身は繋がっていると実感していただけました。
膝の痛みや正座の困難さには関節内の炎症だけではなく、関節周りの筋肉の問題があります。
この場合は口腔内から繋がっている筋肉の変化で膝の筋肉の状態が変わったのではないかと考えました。
ずっとできなかった正座ができるようになり、とても喜んでいただけました。
法事でまた足が痺れるのは嫌だから、正座はできないことにしておこうかな?笑などという冗談も飛び出し
明るく治療は終了しました。
お役に立てて良かったです😊
正座に関しては現代の日常生活のスタイルにはさほど影響はなく、諦めたり放置しがちです。
しかし、いざという時は不便で本当は気になっているような不調です。
もちろん内蔵関係ということもあるので医学的検査や治療を受けてからですが、なかなか治らないのはもしかしたら口の中が関係しているかも?と思われたら一度ご相談下さってはいかがでしょうか。
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