Dr.マミの歯のブログ

位相差顕微鏡~お口の中の細菌を観察する

2018年4月17日 (火)

横浜市港北区日吉本町 日吉駅近くの歯医者・歯科 眞美デンタルオフィスです。

新学期が始まり、日吉の街は多くの学生さんで賑わっています。

毎年2月、3月、4月は入学試験、卒業式、入学式と人出が増えて活気づくとこちらの気分も上がりますね(^○^)

今日はお口の中の細菌を見ることについてのお話です。

前にも書きましたが、お口の中には億単位の細菌がいます。

この細菌の状態によっては虫歯や歯周病が起こったり、誤嚥性肺炎などの全身的な病気の原因となったりするので、細菌の状態をコントロールして、お口の中を良い状態にする治療をすることは健康を保つ上で大切なことです。

当院ではお口の中の細菌の状態を簡便に知るために位相差顕微鏡という機器を使用しています。

これにより歯の周囲にあるプラーク(歯垢)を少量採取してガラスの板の上で水分を加えてカバーをしてそのまま顕微鏡で観察するものです。

位相差顕微鏡は物質の光の通り方の違いのコントラストを利用して対象物の像を可視化することで観察する顕微鏡で、詳しい菌種を同定することはできませんが、細菌の形や数、運動性がわかりお口の中の状態を評価することができます。

初診時にはもちろん、治療が進んでいく途中で、またメンテナンスの時に検査を行い治療の方向、メンテナンスの期間の決定の判断材料の一つになります。

この検査はチェアサイドで1、2分ででき、リアルタイムでパソコンのディスプレイ上でご本人と共に見ることができるので、治療の効果やご自身で行っているホームケアの成果を実感していただけます。

結果により、薬効成分の入った歯磨き用のジェルの使用をおすすめして1ヶ月ほどで細菌数の減少や種類の違いが明らかに見えることもあります。

たくさんの細菌が見えると皆さん、うわー( ̄▽ ̄;)と反応されますが、お口の中の細菌がゼロになることはありません。

これは腸内細菌でも同じです。

プラークコントロールは悪玉菌が棲みにくい環境にして善玉菌を優勢にするのが目的です。

普段肉眼では見えない、でも実は共に生活している微生物の存在を知る機会はあまりないと思います。

人間の体の神秘を感じるチャンスかもしれません(^○^)。


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